働き方、生活設計、子育てなどについて考える

多摩美術大学情報デザイン学科卒 慶應義塾大学大学院SDM研究科修了 某玩具メーカー企画開発職(退職)    これからの働き方や、生活設計、今後の子育てなどについて悩み始めている20代後半女性が日々思うことを気ままに綴っております。

牛乳石鹸CMについて思うこと。

流産してから約一年が経ちました。

子供が欲しいと思いながら、なかなか授かりません。

キャリアプランを考えれば、本当は5年は働いて、ある程度役職もついてから産休・育休に入らないと、その後のキャリアアップはなかなか難しいと思います。

そんなことはわかっているし、私自身、自分で経験するまでは、働きながら子供も育てたいなんて贅沢言うなら、子供を作る時期の計画くらいきちんと立てろよ。と思っていました。

でも、違いました。子供は本当に授かりもので、欲しいと思った時に出来るわけではないのだということを実感しました。

 

残念ながら、今の日本ではいつどんな時に子供ができても仕事を続けられて、その後キャリアアップできるほどの環境は整っていません。

なので、私は今月いっぱいでサラリーマンを辞めることにしました。

 

この1年間、いつ子供が出来ても良いように、生ものを避けたり、飲み物には常にカフェインが入っていないかチェックして、眠くなってもコーヒーを飲まずにひたすら眠気に耐えて、道でタバコを吸っている人の横を通る時は息を止めて歩いています。

 

正直、疲れてしまいました。

やっぱりどうして私だけこんなに我慢しなくちゃいけないんだろうって思ってしまいます。

全部自分で決めたことだし、望んでやっていることなのに、文句を言うのは間違っていることもわかっているけれど、

やっぱり男の人が羨ましいと思ってしまう気持ちを止められないのです。

そんな時に牛乳石鹸のCMを見たんです。

あのCMに対して、賛否両論あるのもわかるし、こんなことで怒るの?共感力がないんじゃない?という人の気持ちもわかります。

だけど、我慢しなくちゃいけないことだらけな今の私から見たら、朝のたった数分のごみ捨て、一年でたった一日の息子の誕生日じゃない。。と思わずにはいられませんでした。

もっとたくさん家庭のことをやっていたり、仕事で辛いこともあるっていうのをあの数分間に感じられるように映像を作ってはいたけれど、

それでも、男性は結局子供を産まないじゃん。キャリアに傷をつけることなく家庭をもてるじゃんって悔しくてたまらなくなりました。

 

だから、「何がダメなのかわからない」という男性の声はとても傷つきました。

確かに、あのCMはダメだ!即刻中止しろ!という今の風潮は、クリエイティブの幅を狭めてしまうし、それについて「そこまで言うほど?」という意見はわかります。

だけど、「何でダメなのかわからない」というのは、あまりにも女性の立場を理解していないのではないかと思ってしまいました。

 

クリエイティブの側から言ったら、

石鹸のCMといったら女性ターゲットがほとんどの中、男性をターゲットに男性の日々のストレスを洗い流そうという発想はなるほどなと思うし、これは想像ですが、最初は誕生日の日にプレゼントもケーキも用意したけど、部下のミスで残業になってしまったっていうストーリーだったのではないかと思うのです。ただ、制作がD社ということで、残業は辞めよう…ってなってしまってあんなことになってしまったのではないかと…

 

作り手の気持ちもわかるけれど、今回のことは、「最近、なんでも炎上するよね」で片付けては欲しくないと個人的に思ったので、気持ちを書きました。

 

言葉にしてみると、寿司が食べられないとか、紅茶が飲めないとか、それこそそれだけ?って感じで、それが日々積み重なって、さらにキツイことがいくつか起こることでしんどくなるわけで、ごみ捨てとかそれだけで?っていうことではなくて、そういうのの日々の積み重ねがしんどいのですよね。

 表現したかったことはわかるけれど、明らかに表現方法が間違っていると私は思います。